サイクルナビゲーション パイオニア SGX-CN700

カテゴリ : 
気になるもの » 機材 » サイコン・GPS
執筆 : 
2012/6/11

pioneer SGX-CN700

サイクルナビゲーション 「potter navi(ポタナビ)」

地図データ

財団法人日本デジタル道路地図協会発行の全国デジタル道路地図データベース
2010年3月発行データ
(increment P = MapFan)
そしてやはり、 本機の地図データは更新できません。
地図のスケールは 50m/200m/1km/5km/20km から選択

ナビゲーション

ナビゲーションは行わずに、目的方向は直線ラインで表示される?
タイムサークル機能
あらかじめ設定した時間内に往復できるゾーンをブルーの円で確認できる。
タイムサークルの範囲は平均速度を参考にして計算される。

画面の表示には大きく、ポタリングモードとライディングモードの二つのモードがある。
それぞれ5つの画面が設定されており、それぞれの画面表示に切り替えて使用することができる。
ポタリングモードで使用できる画面表示モード
・マップナビモード
・ポップアップナビモード
・メーターモード1~2
・ダイエットモード
ライディングモードで使用できる画面表示モード
・マップナビモード
・メーターモード1~4

各画面表示モード説明

マップナビモード 地図による表示。
地図で行き先を探したり、周辺のスポットを検索したり、気になった場所を登録できる
ポップアップナビモード 進行方向先の周辺情報や天気情報などを通信で取得してポップアップで表示
メーターモード 消費カロリーやケイデンス、スピードなどを数値とグラフィックで表示
ダイエットモード ケイデンスの値に応じてキャラクターが変化し、消費カロリーを表示

ポタリングモードはすべての種類の画面を利用できるのに対して、ライディングモードは、サイコンメーターの切り替え表示+マップに特化している。
ポップアップナビモードは、通信機能を持った本機の特徴的な画面であり、ポタリングモードで利用するのが良いのではないだろうか。

操作性

下のサイトでメーター表示の体験ができる。
ポタナビ メーターモード画面レイアウト体験コンテンツ(パイオニア)

操作はボタンによる。タッチパネルではない
ボタンの配置などの操作性は、取り外して操作することを想定して設計されている模様。
地図のスクロールは、クレイドルから取り外して本体を傾けることで操作する
ポタナビ | マップスクロールの使い方(パイオニア)

回線による情報取得

天気情報を取得する地点を3つまで登録(専用Webサイトにて)でき、 登録した地点の天気一覧や各地点の3時間ごとの天気を確認できる。
登録地点の天気情報を確認する(SGX-CN700 ユーザーズガイド)

また、日の出日の入り時刻が確認できるのは便利だろう。

センサー類

センサーは ant+ 対応
ケイデンスセンサー付属
内部スイッチによりスピードセンサーに切り替え可能
平均速度はグロスタイムによってのみ計算される。(停止時間が考慮されない)
商品についてよくあるお問い合わせ(FAQ)(パイオニア株式会社)

ファームウェアのバージョンアップによって、パワーセンサーにも対応予定

ガーミンのスピード&ケイデンスセンサーは使用できたという報告あり。

PC連携

通信モジュール内蔵
通信を開始した月から最大2年間無料で通信機能を利用可能
延長契約は月々約300円~400円相当を予定

ログデータはサイクルラボという専用のWebサイトで見ることができる。
通信モジュールによって走行中に自動的に、サイクルラボにデータを送信してくれる。

当初のファームウェアでは、10分に一度データ送信を行うため、電源切断直前のデータが送信されず、時間電源ON時に送信されるという仕様だったが、ファームの変更で電源切断時にデータを送信してから電源OFFするようになった。
電源ON,OFFに関係なく、1日で一つのデータとなる?。
すべてのデータのやりとりは3G回線によって行われ、USBでのPC接続はサポートされない。(USBは電源のみ)

サイクルラボからGPSデータをエクスポートすることはできない!
商品についてよくあるお問い合わせ(FAQ)(パイオニア株式会社)

自転車クレイドル

着脱を容易にするために、クレイドルと本体間に隙間があるようで、走行中に振動音がするという。
サポートセンターに連絡すると、クレイドルに貼るクッションとスペーサーを手に入れることができるようだ。
商品について良くあるお問い合わせ(パイオニア)

対策用のパーツを付けることでだいぶ改善され、着脱には支障がないらしい。
モニターユーザーには自動的に送付されてきたそうなので、今後は製品に同梱されるか対策を施したロットに変わるかもしれない。
ポタナビの振動対策用パーツを取り付けた(Time for a change)
それ以外にも、アタッチメントが割れたなどの報告がネット上に載っている。
ポタナビが吹っ飛びました Vol.3(ポタナビが吹っ飛びました Vol.3)

総評

本製品は良くも悪くも3G回線に依存していると言える。
3G回線を利用することで、ポップアップナビによってタイムリーな情報を取得したり、ほぼリアルタイムにサイト上にルートログをアップロードすることができる。
これらの機能を使うことで新しいGPSナビの世界を開くことができるかもしれない。
たとえばツーリングの最中に、峠で落車して気を失ってしまっても、家にいる家族に自分の居場所を追跡してもらうことができるかもしれない。
また、近くを走っているポタナビユーザ同士で、リアルタイムに交流できるような仕掛けをサイクルラボのサーバシステムに、組み込むこともできるかもしれない。

その一方で、3G回線に依存しているために、回線がないと非常に困ることになる。
たとえばPCとの連携は、USB経由では行うことができず、3G回線でのみ行うことができる。
回線契約を延長しない場合、ログをPCに送ることができなくなり、ポップアップナビも使用できなくなるなど、本機の機能は大幅に低下することになる。

ポタナビが成功するかどうかは、3G回線によって提供される魅力的な機能がどれだけ利用者を惹きつけるかにかかっている。
USBでのPC連携を敢えて行わないのは、パイオニアの意気込みを表しているのかもしれない。

基本的なコンセプトは、テクノロジーには興味のないライトユーザーだというのは間違いないのだろう。
「何にも分からなくても、サイクルラボにアクセスすればログが見られますよ。」
というのが売りなのだろう。
だからサイクルラボから GPSデータをエクスポートすることもできないのは確信犯的な設計で、開発者のこだわりなのだ。きっと。

(ライトなユーザーでも心拍計とかパワーメーターとか使うのだろうか?)

個人的には、回線のような形で紐付きにされたり、自分のログデータを他人の管理下にしか置けないのは御免被りたいが...

参考サイト

自転車専用サイクルナビゲーション“ポタナビ (PotterNavi)”を新発売 : 報道資料(pioneer)
SGX-CN700 マニュアル(基本編)(pioneer)
SGX-CN700 ユーザーズガイド (Web編)(pioneer)

パイオニアが自転車市場参入、サイクルナビゲーション販売へ(ケータイ Watch)
次期モデルはAndroid採用も視野!?:“ぶらチャリ”で元気ハツラツ――パイオニアが新たな自転車の楽しみ方を提案(@IT MONOist)

試用レポート: パイオニア サイクルナビゲーション 「ポタナビ」 SGX-CN700(Joshin)

「ポタナビ」にNordicの2.4GHz ANT超低消費電力ワイヤレス接続を採用


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