第１章から４章まででは、自転車旅の楽しみ方が、旅の種類、走る場所などごとに紹介されている。

記憶は誰にとってもかけがえのないものだろう。
特に旅の記憶とあらば、これはもう、人生の宝物である。
だから、その日走り終えて家なり宿なりについた後で、
簡単なものでもいいからメモを取っておくと良い。(中略)
そんなメモが、後になって旅の記憶を引き出すためのアクセスコードになる。

第５章からは、旅に適した自転車や機材の知識などが書かれている
フレームやホイールサイズの話などは、スポーツ自転車の全くの素人ではちょっと難しすぎる感もあるが、すでにスポーツ自転車に乗っている人であれば、読みこなすのに問題はない。
第７章からは、快適な旅のためのノウハウや、自転車の乗り方、安全に対する知識など、実用的なノウハウが書かれている。
終わりの章には、「わが旅のエッセイ」として、魚沼と会津の七日間の旅が描かれる。

自転車の旅は素晴らしい。
それは無限と永遠について書かれた本を読むことに似ている。

薄っぺらな内容の入門書と比べようもなく情報量はとても多いのだが、筆者の自転車への想いが伝わってくる文章によって気持ちよく読め、読後の満足感がある。
ロードバイクでのツーリングにはマッチしない部分もあるので、ロードバイク乗りは注意したほうが良い
もう一台、ツーリング自転車を手に入れたくなってしまうかもしれないので...

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