華麗なる双輪主義

カテゴリ : 
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執筆 : 
2009/12/5

華麗なる双輪主義 -- スタイルのある自転車生活

◆おすすめ度:★★★★★5=さまざまな視点から語られる自転車生活のスタイルの話が興味深い

たくさんのカラー写真と、貴重な図版が美しい一風変わった自転車の本。
キャリアや革サドル、ウェアや自転車の色の話にとどまらず、お弁当や楽器といった、自転車と何の関係があるの?という話が、自転車生活を送る上でのスタイルといった文脈の中で語られていく。

自転車の色の話も面白かった。


最近の自転車は、色彩の印象が薄いような気がする。
(中略)
その土地に根ざした色というのが減少傾向にあり、あまり見かけなくなっていることだ。

全編を通じて感じさせられるのは、自転車を通じたその人なりのスタイルや美学といったものについてだ。
自転車を自分らしいものにしようというと、オーダーメイドやカスタマイズといったことを考えがちだが、そんな大げさなことをしなくても、自転車はその人の美学の車両になっていくという。


自転車の美は部品の積み重ねでもなければ、ブランドでもない。
その人の人柄すべてが出るといっても良い。

さまざまな視点やこだわりに感心すること頻りで、 自転車の奥深さの理由が少しわかったような気がする
とにかく写真や図版を見ているだけでも楽しい本だ。
図版の但し書きにもさまざまな含蓄のある言葉が含まれていて勉強になる。


最近の日本では「チャリンコ」という単語をよく聞くがあれは絶対に止めて欲しい。
私は明確に覚えているのだが、1970年代までは、この語には「かっぱらい」とか「盗み」
という意味しかなかった。
オートバイで免許停止になった者が、路上の自転車を盗んでオートバイの集会に駆けつけるのを、
「チャリンコしてきた」と言ったのがすべてのはじまりである。
このような自転車に対する最大級の「侮辱」と「見下し」の表現である言葉を
自転車愛好家たるものは決して許してはならない。

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TMG
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