銀輪の覇者
◆おすすめ度:★★★★★5=最高に楽しめる自転車ロードレース小説
昭和のはじめに実用自転車を使用した、下関から三厩(みんまや)までの本州縦断自転車レースが開催された。
個人優勝二千円、チーム優勝二万円の賞金を狙って、さまざまな出場者が一攫千金を目論む。
響木健吾、越前屋平吉、望月重治、小松丈治の四人。寄せ集めのチーム門脇
明善寺の御曹司、明善寺恒章率いる明宝ミルクチーム
ウェスト商会の跡取り息子、西陽介率いるウェスト商会チーム
中央新報の記者箱石とル・ミロワール・デ・スポールの記者ジャン
大会委員長の山川、...
ほかにも多くの登場人物が登場するのに、まったく混乱せずに読めるのは、それぞれの人物が特徴を持って魅力的に描かれているためだ。
さまざまな思惑を持った四人を寄せ集めただけのチーム門脇だが、レースを通して少しずつ何かが変わっていく。チーム門脇だけではなく、賞金目当ての素人を寄せ集めただけの草レースが、日に日に気高いものへと変わっていく。
しかし、そのレースの裏ではまた別の思惑が蠢いていた...
自転車レース小説の常として時折挿入される解説的なレースの仕組みや駆け引きなども、小説の趣を削ぐことなく上手に埋め込まれていて、まったく違和感がない。
自転車ロードレースを舞台にした小説を読みたくて探したところ、
ポオル・モオラン著『夜ひらく』(堀口大學訳、大正十三年刊)の他にはなかった。
おこがましいようだが、自分で書くしかないと思い、資料を集めはじめた。
著者のあとがきにあるように、貴重な自転車小説のひとつであり、 サクリファイスが出た今となっても、自転車小説の最高峰であると思う。
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